小説

塵に還る道

錆化進んだから実家でペンを取ってる仁武さんに会いに来た玖苑さんの話。 あんまり意味は無いです。こんなこともあったのかな、という妄想。 「別にキミじゃなくたっていいと思うけど」 「まったく、つまらない男だね、仁武」 「……はいはい、悪かったな」

熟して褪せた言葉

仁武と十六夜が特選志献官にはならなかった世界線 50日を乗り越えたその少し先の話。 リスペクト先:魔法使いの嫁 「言葉は時間を経るほど熟していくものではあるが、時間が経つほど色褪せていくものでもあるからね」 ――ならば、失って喪って、吐き出したかった言葉を飲み込み続けてきた彼らは何を吐き出せるのだろう?

立つ鳥、どうか跡を濁して

媒人の遺品整理をする仁武三宙英都の話。 形無きものを胸に歩ける若者と残るものがないと怖い大人の、ある日の話です。 ・誰かの彩縁後の世界(少なくとも仁武は特選志献官ではない) ・ネームレス媒人の描写があります。 「ああ、けれど、けれど。何もないというのは、こんなにも空虚でものさびしい」